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SW WATANABE制作記 その1


SW WATANABE 50周年記念 限定フレーム

埼玉県八潮市に位置するオーダーメイドフレーム工房「渡辺捷治製作所(SW WATANABE)」
長きに渡り超高品位のツーリングバイク・ロードバイク・競輪用競争車などを世に送り出しています

velocraftでも取り扱っており、多くのエンスージアストに支持されています

そんな渡辺氏がフレーム制作を開始して50年を迎え、限定5台のみ「50周年記念」の特別仕様のフレームを製作しています

※H25年1月28日現在4台が確定し残1台となった様です ご検討中の方はお急ぎください

velocraftにて、記念すべき特別な自転車を2台販売させて頂きましたが、その内の1台のフレームが完成しましたので、組立てと共にご紹介したいと思います

ブログ掲載を快諾頂いたオーナー様に感謝申し上げます

今回のフレームは車種はランドナーの分類に入ると思いますがホイールは700x25Cと細みで、快走ランドナーを狙っています
ブレーキはカンチにして輪行のしやすさを重視 パーツはSTIレバーを含む最新のシマノ・アルテグラを採用します

「走りやすさ」を最重視した機能性の高いフレームはランドナーなどのトラディショナルな呼び名では無く「ツーリングバイク」と呼んだ方が良いかもしれません
ある意味では「乗りやすく、走りが楽しい」自転車作りを信条とする渡辺氏らしい自転車だと思います

勿論、自転車としての美しさも忘れてはいません


渡辺氏自身によるハンドカットラグをメッキ出しで艶やかに


シートステー蓋には「50」の刻印が

通常、オーダーフレームといえば、お客様に合わせて寸法を決めることが当たり前とされていますが、実際にはお客様の「骨格」と「筋力」に合わせて寸法を決めることが殆どです

一般的には間違いではありませんが、もう一つ「柔軟性」を今回は最も重視しました
オーダー頂いたオーナー様は股関節の柔軟性が低く、大きく脚を蹴り上げることが出来ません
その様な方に型にはまった「骨格」と「筋力」だけでフレーム寸法を決めてしまうと、「乗りやすく、走りが楽しい」自転車にはなりません

まず、スタンドオーバーハイト(トップチューブに跨った時の足つき性)をなるべく低くする為、BB位置をかなり下げ、ロードクリアランス(カーブ時など自転車が横に傾いた時にペダルが地面にぶつかる角度)を27~28°程度(ペダルにより変化します)とし、見ためではわからない程度にトップチューブをスローピングさせています

※ロードクリアランス25°がJIS規格が定める値の下限値ですが若干の余裕を持たせています

また、腰と大腿部の角度がペダリング時に深くならない様に上体の前傾角度を緩めます
その為にヘッドパーツには15~20mm程度のハイコラムを入れる予定です

ハイコラムは正直カッコ良い部品だとは大槻は思いませんが、走りやすさの為に必要ならば採用を躊躇する理由にはなりません
ハイコラムとスローピングのトップチューブにすることにより、余裕のあるスタンドオーバーハイトと股関節への負担を減らすことが可能となります
この辺の細かな配慮が渡辺氏の真骨頂


キャリアはFバッグ用の小型のタイプを製作しています
ジルベルトゥの超小型フロントバッグ「MINI86」を使用するので、ハンドルバーでは無くフロントキャリア自身にバッグサポーターを装備しました

ハンドルバーよりも低い小さめバッグならハンドルバーにバッグサポーターを取付けるよりも、後方にバッグを装着出来る為にハンドリングへの影響が少なく出来ます
コレも渡辺氏の得意とする工法のヒトツです

また、この工法のおかげでハンドル上部に取付けるサブブレーキレバーが操作しやすい角度に装備出来るのも魅力です


今回のフレームに限ったことではありませんが、渡辺氏にフレーム制作を依頼する場合には、必ずヘッドパーツの持ち込みが必要で、取付けは渡辺氏自身に依頼します

渡辺氏によると、ヘッドパーツそれぞれに個体誤差があり、フレームはソレに合わせてヘッドチューブ内径や下玉部分を切削する必要がある為とのこと

誤差は0.0数mm程度ですが、スムースなハンドリングを確保する為に渡辺氏が絶対的にこだわっているポイントです


ヘッドパーツが完璧に密着した状態で納品されます

次回からは、組立てに入ります
時間を見ながらの組立てなので、約1か月程度は掛かると思います
オーナー様、もう少々お待ちくださいませ

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