田村編集長が日本縦断したキャノンデールCAAD12Diskのメンテナンスのその3
リアディレーラーは今回走行5000km程度ということもあり、オーバーホールはせずにプーリーに付いたヘドロ状のゴミを取り除くだけに留めています
ディレーラーのトラブルはディレーラー自身の故障というよりも、リプレイサブルのディレーラーハンガーの方が多いですから、ハンガーもチェックしておきます
案の定固定ボルト2本が緩んで微妙にガタツキが出ていました
一旦外して、汚れをふき取りボルトを脱脂してからネジ緩め剤を塗布して元に戻しておきます
これでまたひとつトラブルの可能性を減らすことが出来ました
上写真は、キャノンデールのクランクを外す為の専用工具です
近年のパーツ類の進化は目を見張るものがありますが、それに合わせて今までの常識や工具が通用しない場合も増えてきました
この自転車も専用工具が無ければクランクを外すことは出来ません
それぞれのパーツに専用工具が必要だったりしますから、ショップやユーザーの工具への設備投資は結構負担になってきていると思いますし、全てのメンテナンスを作業するだけの工具を用意するのは不可能になってきました
その為、取扱いメーカーを少なくするしか無かったり、修理の度にメーカー依頼で日数も時間も掛かる様になったりと性能向上のメリット以外のデメリットも目立ちます
デイリーユースで使用するクロスバイクや長距離を走るツーリングバイクでは、走行性能よりも対メンテナンス性で自転車を選んだ方が良いことも多いと思います
この辺もショップの考え方が色濃く出る場所ですね
ツーリングバイクを主とするvelocraftでは修理のしやすさ優先になりますし、レースや機能優先のショップでは、走行性能優先になると思います
どちらが正解という訳では無いと思います
クランクを外したら、BBのベアリングをチェックします
ヘッドパーツ同様に異常は感じられませんでしたので、掃除と防錆剤塗布だけで、そのまま元に戻します
但し、戻すのはシフトワイヤーを張った後に行います
CAAD12Diskは、シフトワイヤーの交換時は内蔵式の為、クランクを取り付けていない状態で行うのが普通
田村編集長は、旅中にシフトインナーを交換していますのでクランクを外さなくても交換は可能なのですが、その労力は相当だったと思います
ということで、シフトワイヤーを取付けます
インナーとハンドルバー側のアウターはシマノ純正に交換していますが、ディレーラー側は、特別なアルミ製アウターなので、内側のライナー部だけ交換して外側はそのまま使用しています
チェーンは走行距離5000kmですから、丁度交換時期と言って良いでしょう
念の為、パークツールのチェーンチェッカーで測ると0.75%の伸びでした
正確に0.75%なのかどうかは疑問が残りますが、サビも出ていますし問答無用で交換してしまいます
シフトワイヤーを取り付けてクランクも分解はせずにザッと掃除をしたら、元に戻します
次は、ブレーキ周辺のメンテナンスに掛かります