2018年04月
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
TOEIフルオーダー考察 vol.1

先日到着したTOEIフルオーダーフレーム
店頭に展示してありますので勤務中に眺めているのですが、惚れ惚れする程にカッコイイ!!
見ながらニマニマしてしまいます(笑)

折角店頭にフルオーダーフレームがありますので、ご紹介や考察を何回かに分けて書いていきます

まずはシートラグ付近
いきなり見るところが細かいですが、トップチューブ・シートチューブ・シートステーの4本が交差しブレーキアウター受けも直付けされる為複雑な形になりますし、TOEIらしさが出ている部分だとも思っています

アーレン止めのシートピンに2本巻きシートステー、シンプルでありながらも気品のあるTOEIオリジナルラグはBカットと呼ばれるオーソドックスなタイプ

シートピンの形状・2本巻きの形状・ラグの形状全てが、TOEIらしさを打ち出しています


シートピンは、スタンダードフレームと違い、左側が円筒形ナットが基本形
特に指定が無ければ、スタンダードと同じ9mmナットの場合もありますので、円筒形にしてほしい場合は必ず指定を出しておくことをお勧めします(共に¥1,000-)
シートピンの他クイックリリースの選択も可能です(¥1,000-)し、価格表には記載していない裏メニューも存在します(時価)

こんな細かいところまで指定が出来るかどうかで、全体の仕上がりに差が出ます
円筒ナットとスタンダードナットに性能の優劣はありませんが、見ための違いの他にメンテナンス性に違いがあります


シートピンを取り外してみました
円筒ナットには小さくくぼみが付いているのがお分かり頂けると思います
シートラグのシートピンナットが入る部分の1か所に出っ張りがあり、ナットの共回りを防ぐ為なのですが、ここの形状が個体差でかなりズレがあります
その為、シートラグ一つ一つに合わせて、ナットを手作業で削り調整をしています

スタンダードシートピンでしたらvelocraftで単品販売もしていますので、万が一折れても直ぐに交換が出来ますが、円筒形ナットは都度ラグに合わせて都度調整が必要ですので、単品販売はしておりません
東叡社に修理に出せばさほど時間も掛からずに対応してくれますし、velocraftでも対応は可能ですが、在庫はしておりませんのでお時間は頂戴しています
シートピン1本の為にフレームの持込修理というのも少々面倒だと思います


ブレーキアウター受けは松葉型と呼ばれる直付けタイプ(¥2,000-)
スタンダードでも良く行われる一般的なタイプですが、シートピンにぶら下げる後付けタイプの「吊り金具」(¥2,500-)やシートステーにアーチ型にブリッジを付けてからアウター受けカップを取付ける「アーチ型」(¥2,500-)も選択可能です
全てのアウター受けはインナーが外せる様に割りを入れるのか入れないのかを選択する必要がありますが、指定が無い場合は東叡社が「常識的に考えて」仕様を決定しています

ミキストやスタッカードフレームにはシート滑車(¥3,000-)の用意もあります
以上の中から考え手決定してください

ルータンの様にシートチューブを貫通する様な仕様や細いスチールパイプをガイドとして、アウターワイヤーを介さない仕様等の裏メニューも存在しますが、フレームの寸法や安全上問題無いと判断した場合のみになりますので、ご相談ください(時価)

今回の松葉型もそうなのですが、基本は取付け角度がシートステーと同じ角度になっています
バラバラな角度ではまとまりが無くなってしまいますから、角度の統一感を出しています

但しそれだけでは、必ずしもインナーワイヤーがシートステーと平行になるとは限りませんから、ご希望であれば、インナーが平行になる様にご指定ください
その際には、必ずブレーキアーチ本体やチドリが決まっていないとダメですし、フレームサイズの都合上、難しい場合もあります
難しい場合は、シートステーのシートラグへの取付け位置を変更させる必要があるのですが、そうすると、シートステーの上端処理方法が綺麗に出来ない等の弊害が生まれる可能性が高くなります

チョット長くなってきたので、今日はここまで
次回のシートラグ付近のお話しの続きです・・・


« TOEIフルオーダーフレーム 入荷 | メイン | 明けましておめでとうございます »