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TOEIフルオーダー考察 vol.9

スチールフレームではロウ付けの際に火で炙りますから当然熱が発生し空気が膨張します

パイプとパイプを接合する為にはロウ材がラグの内側やパイプの内側に浸透しなくてはなりませんが、パイプ内の空気が膨張し続けるとロウ材を流し込もうと思っても空気が邪魔をして上手くいきません
その為にパイプには必ずロウ材を流す入口と空気が出る出口が必要です

所謂「ガス抜き穴」ですね

TOEIフレームではどの様に開いているのでしょうか?



チェーンステーブリッジには中央部下向きに1か所、シートステーブリッジには左右下向きに2か所

シートもチェーンもステーはブリッジが付くところに穴は開けずにブリッジに穴を開けています

シートステーブリッジは左右どちらか1か所でも良いはずですが、シンメトリー性を高める為でしょうか?左右均等に開いています



シートステーは上端は2本巻きなりハス切りなり、何かしらの方法で蓋がされていますので、空気の通り道はありません
その為、左シートステーはエンドとのロウ付けは外側のみで行い、内側は埋めずにそのままにしてあります
ダイナモコードを通すは当たり前ですが、コードが無い場合も左内側はロウ付けをしていません
その為左シートステーはガス抜き穴無しで仕上がっています

右シートステーはチェーンとの干渉を防ぐ為にシートステーに潰し加工が施されています
その為空気の逃げ道は塞がれてしまいますので、下部下向きに1か所穴が開けてあります

以上がフレームのガス抜き穴で計4個が今回のフレーム

ロウ付けの方法で、左シートステーのエンド部分を埋めるなら指定をしてガス抜き穴を追加する必要がありますし、その他部材による違いもありますので基本ガス抜き穴はお任せにするのが一般的ですが、位置や穴径を指示することも可能です(矛盾点が無い様にお気を付けください)

この様にTOEIフレームは最低限の穴しか開いていませんので、綺麗なフレームと言えるかもしれませんが、「ガス抜き穴=水抜き穴」とも言えますので、使用上の注意があります

メイン3角は全てパイプ接合部は空洞になっています(ラグレスでもBBシェルやヘッドチューブにパイプ内径よりも小さめの穴を開けています)

その為シートピラー部から雨の日等の走行で僅かながらにフレーム内部に水が浸入します
TOEIフレームはシートステーを除きメイン3角&ヘッドチューブ&チェーンステーはパイプ内部は繋がっています

その為侵入した水はフレームの最も下にあるBBシェルに溜まってしまいます
BB下に穴が開いていればそこから抜けていきますし、チェーンステー後端部に穴が開いていれば自転車を立てることでチェーンステーを通って水が落ちていきます

しかしTOEIはBBシェル裏にもチェーンステーにも穴が無い構造ですので、水が抜けません
水分がずっととどまっていれば、当然サビに繋がります

シートピラー部からの浸入は僅かかも知れませんが、シフトワイヤーを内蔵にすると侵入量は更に増えてしまいますので、特に注意が必要です

BBのグリスUPやオーバーホールなどで、BBを外した時にサビを含んだ水がビシャー!!!とこぼれ落ちてくることも何度もありましたし、長年放っておいてサビが進行してBBシェル付近のパイプが破断したりと結構トラブルも見てきました

サビを防止する為には、シートピラーを外してから晴れて乾燥した日にフレームを裏返してフレーム内部を乾燥させてあげます

雨の日の走行後に是非行ってください

または、フレームの制作時に水抜きの穴をBBシェル下部に開けておくように指示を出すことも出来ます
穴が開きっぱなしになることを嫌って、M5やM4のネジを切ってもらいビスで穴を塞ぐ方もいらっしゃいます(時価・殆どの場合が無料)

ガス抜き穴も奥が深いですね
フォークのガス抜き穴はもっと難しいですヨ

その話はまた次回・・・

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