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SW WATANABE 展示車入荷 (前編)




珍しく(?)SW WATANABEの展示フレームをご用意致しました

【価格】¥231,482-(税抜・フレーム&フォーク&キャリア)

velocraftではオーダーメイドフレームは圧倒的にTOEIが人気で、「納期が待てない」「もう少しリーズナブルに仕上げたい」という方がロイヤルノートン、ツーリング車でありながらもモダンで先進的なシルエットを好まれる方がケルビム、ツーリングロード系で価格を抑えるなら鶴岡レーシング、という感じで承ることが多く、他の工房はあまりありませんが、SW WATANABEも年間1~2台のペースで、ご要望を頂き販売しています

販売台数が少ないのに当ブログでは度々登場するSW WATANABE
「何故か?」っと申しますと以前にも書いたことがありますが、大槻が古くからお世話になっている為

CWSグループの倉庫があるのが埼玉県八潮市
そこから徒歩10分程にSW WATANABEは工房を構えていらっしゃいます

大槻が入社当時はロードバイク=スチールフレームでしたし、現在は倉庫業務のみですが当時は自転車店として営業もしており、入社時に倉庫担当だった大槻も毎日働いていました

常連さん達が乗るロードバイクといえばSW WATANABEが圧倒的に多く、フレームの受け取りや修理等で、ちょこちょこ脚を運んでは様々なことを勉強させて貰っていました

そんな事がありましたから、大槻の最初のオーダーは当然SW WATANABE
恐らくSW WATANABEで一番最初にAHEADフォークをオーダーしたのは私でしょう!
20歳チョイの若造がSW WATANABEとは贅沢ですね!
しかもチネリ部材にレイノルズ753仕様のマニアックぶり(本当は531でお願いしたんですけど「753の方が良いから」という理由で渡辺氏に説得されました(笑))

その後も25年以上のお付き合いで今でも勉強させて貰っていますので、大槻の考え方はSW WATANABEの色が非常に濃くなっています

例えば、オーダーを受ける際のフレームの設計やパイプの選択方法
ただ、最近は大槻もようやく巣立ち出来た様で、フレームをお願いする時に設計が渡辺氏の考え方と大槻の考え方に違いがある場合でも大槻の意見を尊重して貰える様になりました(恐れ多いことです(汗))
昔は「そんな物は作らない!」と何度怒られたことでしょう・・・

そんな渡辺氏も元は東叡社出身ですから氏自体は東叡社の考え方が色濃く残っているでしょうから結局は東叡社の考え方(星野氏や大越氏)なのでしょうか

大槻も近年は、多くのフレームビルダーの方と接する機会も多いですが、考え方の違いを感じることも多く、改めて「SW WATANABEや東叡社の影響が自分には強いんだな~」と思います

よく当ブログでも「ビルダーによるクセや考え方」という様なことを書きますが、SW WATANABEはvelocraftで扱っている他ビルダーと大きく違っているところも多いですね

SW WATANABEの特徴は・・・
1・踏み応えのあるフレームが好き・・・特にダウンチューブを厚めパイプを使用したBB周辺の剛性感(タワミの少なさ)を重視しています
ツーリング車の場合だと、カイセイ022を選んでもダウンチューブのみ024にすることが多い

2・スローピングフレームが好き・・・フレームの剛性感を出すにはメイン3角を小さくすると効果的で、大きいフレームサイズ程フレームパイプが長くなってしまうのを嫌いスローピングに
また、ステムの剛性感を上げる為にヘッドチューブを長くしたいので、スローピングにすることも多い
※ホリゾンタルでも勿論承ります

3・タンゲチューブが好き・・・カイセイやレイノルズにはラインナップされていない薄い部分の長さが24cm位の短いダウンチューブがあり剛性感を出しやすい為

4・BBハイトは高めが好き・・・っというか、クランク長長めが好きで、氏自身も160cm強の身長でありながら175mmのクランクを使用されていて、その為必然的にBBハイトが高め設定に

5・細かな価格設定が無い・・・フレームは基本決まった価格はありません オーナーの予算に合わせて出来る範囲で製作します
オーダーメイドの場合おおよその目安ですが、最低20万円・下級30万円・中級40万円・上級50万円という感じです
オーダーの際には「○○円で作って~」ご指示ください
価格により、仕上げが全然違います

6・メッキが嫌い・・・普通はフレームを製作した後、メッキをして塗装をして終了なのですが、SW WATANABEではそこから更に細かな芯出しや微調整を行います
メッキを掛けてしまうと「メッキ割れ」の恐れがあり、塗装後の芯出し等の微調整が出来ない為、メッキ処理はあまり好まれません

7・ラグの選択は在庫のあるモノから・・・フレームの設計が決まってからラグ等の部材を選択しますが、フレーム角度や価格から使用出来る部材も決まるので、東叡社の様にいつもこの形という決まりはありません ほぼ毎回ラグの形状は異なります
※もちろん、ご指示があれば可能な限り対応してくれます

8・ハス切りが好き・・・BB周辺とのバランスを考え、シートステーは巻きステーにはせずにハス切りにする
BB周辺は剛性感高く、フレーム上方は柔らかくというイメージで

9・ラグレスはしない・・・フレームは全てラグ付きしか承りません

おおよそこんな感じでしょうか
※あくまで大槻個人の印象です

話しが長くなってしまったので、続きは次回・・・

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