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大槻のランドナー

先週発売された「スペシャルメイド自転車 ランドナーの本」で大槻が寄稿させて頂いた自身のランドナー

「やり過ぎ!」「コレならオーダー車でイイじゃん!」「マスプロも良いネ!」等々多数のご反響を頂き、有難うございます
基本的に毎日の通勤でも使用しているので、ご来店頂ければご覧いただけますのでお声掛けください
(稀に電動アシストで通勤することもありますが・・・(汗))

チョット前になりますが、このランドナーで房総半島を1泊2日で約120kmツーリングしてきました
大槻は宿泊を伴う場合には必ずキャンプですから、今回も勿論キャンプツーリング
そして、今回も雨!(降水確率80%の男です(笑))

走行感やバランスを確認したいので、本に掲載した通りにフロントバッグ1個のみにして、不足する容量はバックパックで補いました

太めのタイヤは久しぶりでしたので、(今回の前はチューブラ・25Cチューブレス・28Cクリンチャー等を制作)改めて太めタイヤの「ありがたみ」を感じました
細かな路面のデコボコは体に感じませんし、多少の段差は無視して突っ込めますから、とにかく気を使わない走行が出来、細いタイヤでは難しい気楽なツーリングを楽しむことが出来ます

勿論、車重は荷物無しで15kgありますしホイールも重たいですから、加速時の遅さや登坂力の無さは感じますが、その辺はユックリ走れば良いだけなので、全く問題になりません
スピードが出ないならその分、走行距離を短くすれば良いだけですからネ

グループで走行する場合には他者にスピードを合わせなくてはいけませんから、「速い」自転車が必要になると思いますが、1人で走る・自分よりも遅い人と走る場合には、この太いタイヤは非常に有効だと思いました

タイヤの種類にもよりますが、今回使用したSOMA・グランドランドナーPR・650x42Bは対パンク性を高める為に、肉厚にして重量を増やしている為、グランボアのタイヤに比べると走行抵抗が大きく、乗り味も劣ります
空気圧を4気圧程に上げると踏み出しはスムースになりますが、若干クッション性が落ちました
3.気圧まで落とした方がバランスがとれた乗り味になります(車重20kg+体重75kg)

走りを軽くしたいが為に空気圧を高く設定されることが多い近年すが、太めタイヤの性能を発揮するのには低圧がやっぱり良いですね
体重が軽い方でしたら、2~2.5気圧位もありかな?と思います

何にせよ、大槻が乗る自転車は全て「お客様により良い自転車を提供する為の実験台」でしか無いですから、純粋に走りを楽しむ為だけ、欲しい自転車を買うだけではありませんので、これからも色んなヘンテコ(?)自転車を制作していきます

そして、お客様から頂いた感想で「色々沢山カスタムしたね~」というお声が多いのですが、チョット誤解があるので、追記しておきます
今回のアラヤ・TURのカスタムは基本的に3か所しかカスタムしていません


1・タイヤを太く
2・ペダルの交換
3・バーテープをコットン・ニス塗り

2・3は単純にパーツを交換しただけですので、そんなに特別な事をした訳ではありません
1のタイヤを太くする為にホイールを組み変えたのが大きなカスタムです

その他の箇所はカスタムとは言えないと思っています

1・ライトの複雑な配線
どんな自転車でもライトは必須ですし、元々装備されていませんから後から追加しただけです
ライトは絶対にハブダイナモにしたかったので、配線は必要になりますので、ライトの取付け方法がチョット複雑になってしまっただけ

なぜハブダイナモにしたかったかというと、昼間でもライトを付けた状態で走りたいから
自転車の事故は昼間が事故件数の約80%で、昼間のライトオンで他者から約33%視認性が高まると言われています
安全の為にも「前後共に昼間もライトオン」を試してみたかったのですが、ハブダイナモ以外では考えにくかったのです
電池式ではバッテリー切れが気になりますし、リムドライブでは走行抵抗を感じ過ぎてしまいます
ライト点灯していても、低抵抗のハブダイナモは平均時速で0.4~0.5km/hしか速度が変わりませんから、ツーリング中に気になることもありません

2・バッグの装着とキャリア変更
バッグはオーストリッチのF-104を使用したいと書きましたが、実は嘘です(笑)
フロントバッグはランドナーに必須装備ですが、標準装備のキャリアではフレームサイズが大きい為に取り付けられるバッグがグランボアから発売されているフロントバッグ・特大かオーダーメイドで制作するしかありませんし、フロントバッグサポーターを装備する為にはステムを変更した上で、更に取付け無くてはいけません

そうすると、費用がフロントバッグ・フロントバッグサポーター・ステム合わせて、軽く5万円を超えてしまいます
そこで、コストを最小限に抑える為にveloorangeのサポーター付キャリアとそれに合うフロントバッグであるオーストリッチF-104にした訳です
これで約2万円で済みました

実はこれが真相なんです(笑)

ライトとフロントバッグの装備は新車を購入した際には必ず必要なアクセサリーですから、カスタムという訳では無いのです

3・再塗装
フレームの再塗装は、ハードルの高いカスタムとお考えの方が多いと思いますが、今回はライトの配線の為、どうしてもフレームに手を入れなくてはなりませんでした

再塗装なんてしたく無くてもライトを取付ける為に必要でした
フレームが無塗装の状態で走る訳にはいきませんからね

ついでにARAYAロゴマークを起こしたり線引きしたりと遊びは色々と入れはしましたが・・・

4・泥除けの交換
タイヤを太くする為に必要だったので交換しただけで、タイヤを太くしたから中のチューブを太くしたのと意味は一緒です
亀甲の模様は目立ちますが、意味はありません

タイヤを太くしてバーテープとペダルを交換し、ハブダイナモライトとフロントバッグを追加したのが、今回のランドナーなんです

最後に一つ・・・紙面ではベルが付いていませんね(完全に付け忘れです)
公道を走るのには必要なアクセサリーですから、今はVIVAの真鍮CPをステム左側に装備しています

詳しい自転車のスペックは紙面でご確認ください

スペシャルメイド自転車 ランドナーの本

本日(H28年10月27日)発売!!

毎年恒例になりましたエイ出版社のトラディショナルツーリングバイク系MOOK本

今年はTOEIスポルティフオーダー記と珠玉のスペシャルメイド車100台掲載がメイン特集

オーダー記はこのブログをご覧の方にはお馴染み(?)のエイ出版社・西山さんによるもので、100台掲載は、東叡オーナーズミーティングに持ち込まれたTOEIを始め、様々なオーダーメイド車とカスタムを加えたマスプロ車を掲載しています

各車体には簡単な説明文とパーツスペックが併記されていますので、今後のスペシャルメイド車制作に役に立つこと間違い無し
「こんな自転車が欲しいな~」「ココの工作を真似しよう」等どんどんイメージを膨らませてください

勿論上記以外にもエッセイやコラムなど内容充実ですが、今回は100台掲載のページ数が多い為かチョット少なめ

ってことで、大槻も「ツーリング車のカスタム方法の考え方」について6ページ程書かせて頂きました

是非、書店様やネットショップにてご購入くださいませ

※CWSグループでのお取扱いはございません

velocraft流 ケルビム・スポルティフ作り(後編)

前回、ブラケットフードをちぎってしまい作業が中断してしまいましたが、大至急で代替え品を用意しました

今回こそは壊さない様に丁寧・慎重・確実にブラケットカバーを装着していきます


ハンドル・ステム・エルゴパワーを装着したら、ワイヤー類を通していきます

今回アウターワイヤーは日泉のクリアタイプを使用しています
最近新発売されたシフト用も同じタイプですが、ブレーキアウターと同じ形状でΦ4mmとシマノやカンパニョーロのシフトアウターと同径になっています

シフト調整が確実に出来る様に固めに作られている純正品に比べて、しなやかなアウターですので、テンションが掛かった時の縮みが気になりましたが、シフト時のレスポンスは1テンポ遅くなるものの、ほぼ問題無く11S変速してくれました

ブレーキも今回のフレームのリア内蔵は、フルアウター形式(トップチューブに穴が開いているだけで、加工が簡単で軽量)ですので、ブレーキのタッチはグニュッとして悪いのですが、実用上の問題はありません

この辺は、加工のしやすさ・見た目・性能で判断していきます
「こういう使い方なら、性能重視」「このオーナーなら多少性能を犠牲にしても、このワイヤーを使おう」「このフレームビルダーなら、こういう加工をして貰おう」など、検討する必要があります


フレームはシンプルにシフトアウターは割入りのアウター受けを装着していますので、アジャスト機能がありません

リアディレーラーにはアジャスト機能が付いていますが、フロントは別にアジャスターを取り付ける必要があります

その為、フロント側のみインラインアジャスターを取り付けています
様々なメーカーから発売されていますが、今回はカンパニョーロにしています


シフトブレーキを調整したら、余分なインナーワイヤーはカットします
勿論そのままでは解れてしまいますから、端部を処理しなくてはいけません
通常はインナーキャップをカシメて処理しますが、今回はハンダ止めにしています

リアディレーラー側やブレーキはライダーの体に接触する可能性が低いので、スッキリ見せる為にワイヤーが太くならない様に、何も付いていないかの様に見せます

フロントディレーラー側は脚に近い部分でもありますので、先端が尖っていると怪我をする可能性がありますので、端部にハンダを盛り水滴型にしておきます


バーテープは今は亡きフジトシの革テープをお持込されたので、普通に巻いておきます

その他サドルやシートピラーもお持込品を取り付けて・・・


完成!!!!

如何でしょうか?

フレームや組立て方法はトラディショナルにし、コンポーネント系でモダンに仕上がっています

フレームカラーや他パーツに比べて、バーテープの色が明るすぎますが、フジトシのバーテープは無塗装ですので、使用していくほどに色が濃くなり、最終的にはサドルのブラウンと同程度になるはずです

組立はこれで終了ですが、自転車の完成はオーナー様が時間を掛けてジックリと時を刻みながら仕上げていきます

どうぞ、良い旅を・・・

【参考価格】
フレーム&フォーク 約30万円(旧価格・現在は値上げされております)
Fキャリア 約2万円