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velocraft流TOEI泥除け取付け vol.2

TOEIスタンダードフレームへの泥除け取付け紹介の2回目

前回ダルマネジを用意しましたので、次は泥除けとフレーム(キャリア)を固定する際の緩衝材を作成していき、泥除けの下準備に入ります


泥除けとフレームの緩衝材には3mm厚の革と5mm厚のゴムを使用しています

リア側ブリッジ2か所とキャリアは革製でフロント側クラウン下はゴムを使用しています
クラウン下も革製でも良いと思いますし、実際に革製のパッキンで組み立てる事もあります

パッキンは革工芸用の専用ポンチで切り出します
取付けるボルトはM5ですから内径は全てΦ5mmで、ブリッジとキャリア用の革製はΦ12mmの外径で、ゴム製パッキンはΦ25mmとしています

革パッキンはΦ10mm程度とチョット小さめでも良いかもしれませんが、本所工研から発売されている革パッキンはΦ15mmは大きすぎる印象です
実際に固定をすると、革がボルト付近が潰れますのでパッキンの周りが少しだけめくれ上がる様な形になってしまいます
勿論、実用の問題は一切ありませんし、見ための感じ方の差だと思います

TOEIの様にブリッジ下の寸法等がキッチリと出ているフレームでは無い場合は、パッキンを何枚か重ねて4~6mm位のスペースを作る事もありますが、その時は機械で正確にカットされている本所工研のパッキンの方が重ねても段差が出来なくてキレイに装着することが出来ます


チェーンステーブリッジ・シートステーブリッジ・キャリア用の革パッキン3枚とクラウン下用のゴムパッキン1枚を用意します

TOEIの場合には厚みを各所で変化させたり、2枚重ねたりという調整はほぼ必要ありませんので楽チン
他メーカーのフレームですと、調整が必要な場合もあります

パッキンが準備出来たら、泥除け本体の組み付けに入っていきます

フロントとリア、どちらから取り付けていくかですが、基本は「調整幅が少ない側から」になります

今回の様にキャリアもフロントだけでカンチブレーキ、電装も無いシンプルな取付けでしたら、どちらからでも構わないと思いますが、複雑な取付けの場合には難しい方から行います

ということで、とりあえずフロント側から作業していきます


今回採用したのが、本所工研H47-26N
左右に溝が入った定番スタイルで幅は約48mm

タイヤサイズは36mmですから、泥除けの幅に対して75%
基本的に泥除けの幅を決める時は幅に対してタイヤが70~80%の幅にして、なるべく70%に近い寸法を選びます

70%とすると51mmで本所工研のH50が丁度良さそうですが、店の展示品にH50を取付けたロイヤルノートンがあったので(H29年10月現在)チョット見ためを変える為にH47にしました

勿論、実際に制作される時は好みの泥除けを選んでください

まずはフロント泥除けとフロントホイールを沿わせて、約20mm程泥除けを浮かせた状態で泥除けのカーブとタイヤのカーブを確認します

同一円心上になっているか(クリアランスが一定か)を確認します
今回の組み合わせの場合には泥除けの方がカーブが緩いので、泥除けを左右から開く様に力を加えて、泥除けのカーブをタイヤに合わせていきます

今現在はフレームについていませんので、大雑把に合わせる程度でOKです



次に泥除けの先端部分を確認します

殆どの本所工研の泥除けは先端部分が危なく無い様に折り返しが付き、突起が無い様に円弧を描いた形状になっています

勿論、そのまま取り付けても良いですし、基本はそのままです
しかし今回は「丁寧な普通」ですから、泥除けの長さを適正に合わせたいので泥除けの長さを短くしていきます

短くする為には切らなくてはなりませんから、泥除けの後端部を切ります
後ろだけを切って、前側前端部を切らないとバランスが良くありませんから、後ろ泥除けの前端部(BB付近)を除いた3点は切り落としてしまいます

まずは前側前端部をカットしますが、ココは長さ調整の為では無いので、まずは折り返しの部分のみを切り落とし、形状を整えます


使用するのは棒ヤスリが3本
大きさが解りやすい様に定規も一緒に写してみました

まずは20cmの鉄鋼ヤスリで大雑把に削っていきます
その後、15cmの甲丸(半丸)の2本で中目→単目で整えていきます

使っているヤスリは福島鑢さんを使用しています
特に拘りがあっての選択という訳ではないのですが、ある有名なフレームビルダーさんに「ヤスリは福島でしょ~」と言われたから(笑)

真ん中のヤスリには取っ手が付いていませんが、ヤスリ本体を持って力を掛けた方が作業性が良かったので取ってしまいました


コンナ感じになりました
折り返しが無くなって、スッキリした印象ですね

この形状に全3か所整えれば良いと思いますが、折り返しを落としただけのフリーハンドで行っているので、カットした後は紙に形状をトレースして、他の箇所も同じになる様に準備しておきましょう

しかし、1回だけの作業ならそれでも良いのですが、何台何十台も同じ形状にするのはトレースした紙では無理があると思います



泥除けの以前余ったモノを型紙替わりに用意しています

金属ですから紙製に比べて圧倒的に壊れにくいですし、溝の部分の同形状ですから隙間が出来ずにズレも少ないはず

泥除けのサイドには耳と呼ばれる折り返しがありますので、その部分はハンマーで潰して平らにしてあります


泥除けの上に当ててケガキ針で印を付けて、線に合わせてヤスって行けば3か所全て同一形状にすることが容易になります

3本のヤスリで断面を整えたら指でなぞってみますと、痛くはありませんがザラザラしていますし、若干のバリも出ているでしょう

後は#400~#1200程の紙やすりで断面をなぞる様に削ってツルツル状態にします

カットした後は折り返しはありませんから、チョットしたことで皮膚を切ってしまう恐れがありますので、なるべく怪我をしない様にしておきます

こんな感じで仕上げました
型紙の形状は元々よりも少し先端部分が短いので、最初の形状よりも若干寸足らず感があると思いますが、この位が普通かな?と思って採用しています

泥除けのカットは、尖っておらず安全な形状で、泥除け裏側についた水滴が綺麗に流れて落ちていく様に中央部分が長ければ問題ありませんので、ある程度好きな形状にして貰っても良いと思います

今回はココまでで次回に続きます・・・

velocraft流TOEI泥除け取付け vol.1

先日ご紹介しました青いTOEIスタンダードのセミコンプリート販売のフレーム
泥除けを取付ける時に写真を取っておいたので、その過程を詳しくご説明していきます

泥除けの取付けに絶対のルールはひとつだけ「なるべく泥はね・水はねを少なくする」
泥除けのクリアランス・長さ・ステーの角度等はキレイに見せる為には重要ですが、実用上は決して大事な部分ではありません

普段は自転車店として取り付けていますので、基本は各オーナー様のご指示通りに組み付けています
「長い方(短い方)が好き」「泥除けとタイヤのクリアランスは広く取りたい」「ステーの角度を思いっきりつけたい」「マッドフラップを付けたい」等々、オーナー様のコダワリがあれば順じて取り付けています
実用上多少の差はあっても「ルール」だけを守っていれば良いと思っています

では、オーナー様のご指示の無い展示販売用の自転車に取り付ける場合はどうでしょう
大槻が「一番普通」だと思う位置で取り付けています

今回はそんなvelocraftで最も普通な取付け方のご紹介です
ステイタス性の高いTOEIフレームですから「丁寧な普通」


まずはフレームとキャリアとホイールを用意します
展示品の為ブレーキアーチを取付けていませんが、本来は取り付けた状態にします

TOEIのフレームでタイヤサイズが650x36Bですから、フレームの寸法はタイヤと泥除け用ダボのクリアランス・タイヤとキャリアの取付けクリアランスは20mmになっていることは解っていますので、あえてクリアランスの確認をすることはありません
(細いタイヤ・太いタイヤの時は、20mmとは限りませんし、指定をしてフレームを制作してもらうことも多いです)


まずはダルマネジの準備をします
東叡社のオリジナルステンレスダルマを使用しますので、ボルト長さが8mmの泥除け&ステー固定用と12mmのステー&フレーム固定用を4本づつ
東叡社のダルマは緩み止めが付属していませんので、ステンレス製の内歯菊座(ギザワッシャー)も8枚用意します

その他写真に写っているのはΦ5mmのステンレス製の棒と泥除けの切れ端
ステンレス棒はダミーの泥除けステーとして使用する工具で、泥除けの切れ端はΦ5mmの穴を開けておいて、泥除けの厚みを測る為のダミー泥除けとして使用します


まずは8mm長のダルマにステンレス棒を差し込み、ダミー泥除けに取付けます
裏側のナットには菊座を入れてしっかりと固定します


裏側から見るとボルトが突き出ていますね
この程度でしたら無視しても良いのですが、長さを合わせてカットしてしまいます

この様にダルマネジはネジ先端部を切り落としてしまうことが多いのですが、ステンレスなら表面加工が必要ありませんので、気楽にカット出来るのが魅力

カットする方法を解説していきます


ダルマネジにカットすべき箇所に油性インク等で印を付ける

万力にアクスルバイスを付けてダルマネジを固定します

捨てても良いナットを入れて、カットするポイントよりも奥にねじ込んでおきます

金ノコで必要な箇所を残して切り落とします


金ノコで切り落とすと、どうしてもバリが出てしまいます

棒ヤスリを使用して切断面を平らにならします

切断面の角を若干面取りする様にヤスるとナットの出し入れがしやすくなります


埋め込んでおいたナットをレンチで取りはずします

どうしてもカットするとネジの山が潰れてしまいますので、ナットを通す事で僅かなネジの潰れが修正してくれます

しかし、ナットは工具ではありませんからキチンとネジの山を修正してくれる訳ではありません

この後行うねじ目を立てる作業のガイドとなる様に、なんとなくネジ山を立てる程度とお考えください


ダイスと呼ばれる専用のネジ目立てを使用して、ネジ山の修正を行います

作業は基本ココまでで、ネジ山が立っているか、ボルトの長さが適正か確認をします


もう一度、ダミーのステーと泥除けにダルマネジを固定します

ナットとボルトの先端が一直線上に面位置になっていればOK

この作業を4回繰り返したら、泥除け&ステーを固定するダルマネジの完成です

同様の作業を12mmのダルマでも行います

フレームエンドの厚みは泥除けの様に決まったものでは無く、1台1台違いますので、上写真の様に現物に取り付けてボルトの長さの確認が必要です

泥除け&ステー側のダルマはカットしなくても走行の支障になることは殆どありませんが、リアエンド側のダルマのボルト長はキチンと合わせないと、チェーンと干渉してしまい車輪が回らなくなってしまいます

リアエンドは面倒くさがらずに必ず行いましょう

コチラも4回繰り返し作業します

これでダルマネジの準備が出来ました

「丁寧に普通」ならココまでですが「徹底的に丁寧」な作業ならダルマネジを2000番程度のヤスリで表面を削り、研磨剤(ピカール等)で磨き上げるとバキバキに輝くダルマネジにすることが出来ます

また、一旦泥除けを全て取り付けてから、グラインダー等で出っ張ったネジを削り落とすという、ちょっと乱暴な方法も昔から定番の加工方法ですが、ナットも一緒に削れてしまうのが好きになれず大槻はオーナー様のご指示が無い限り、その様な方法は取らないですね

長くなってきましたので、今回はココまで
次回に続きます・・・

ランドナーの本 発売決定


※2016年発売の表紙です

毎年発売されている枻出版社さんのランドナー系のMOOK
今年も11月に発売されることが決まった様です!!
今日、ネットを見ていたらアマゾンに情報が出てました

最近はランドナー系の本の発売も少なくなってしまいましたから、これは朗報ですね
まだ、表紙のデザインも決まっていない様ですが、アマゾンの情報を見てみると、昨年同様に「愛車拝見100台」は見応えありそうですね

皆がどんなランドナーに乗っているんだろう、どんな工作やパーツ構成なんだろう、気になりますよね
きっと新しい発見が出来る素敵なランドナーが紙面を飾ってくれるでしょう

発売はH29年11月28日ですから、約1か月後
これは待ちきれません!

今回の紙面に大槻は登場するのでしょうか???